イソフラボンの概要

ポリフェノールとヤーコンのオリゴ糖

イソフラボンは大豆に多く含まれるポリフェノールの一種で、大豆イソフラボンのサプリメントとしてよく知られる成分です。

イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンとよく似た構造をしているため、フィトエストロゲン(植物女性ホルモン)ともいわれています。イソフラボンは体内でエストロゲンと同じような働きをすることで知られています。

イソフラボンは大豆などのマメ科の植物に多いポリフェノールで、女性ホルモンのエストロゲンとよく似た作用があることから更年期障害のさまざまな症状を和らげるといわれています。

またイソフラボンは、骨粗しょう症の予防にも効果があるといわれています。ただし大豆イソフラボンの成分を濃縮したサプリメントによる多量摂取を行うと、健康によい影響を持たず悪影響を及ぼすとされています。

更年期障害をイソフラボンで改善する

更年期障害の改善にはイソフラボンの摂取が有効であるとされています。

更年期障害は体内で女性ホルモンのエストロゲンが不足することが一因ですので、体内でエストロゲンと同様に作用するイソフラボンを補えばよいという原理です。

実際に更年期障害の対症療法としては、エストロゲンを投与することで治療法が行われています。ただし対症療法によるエストロゲンの投与は副作用が問題になりますので、古くから食べ継がれる通常食品の大豆でイソフラボンを補うことは、更年期障害に対する安全な対策の一つになり得ます。

大豆は日常の食卓に上るごく普通の食品ではありますが、イソフラボンの摂取を意識して食べ過ぎることもよくありません。

もちろん通常食品によるイソフラボンの摂取はサプリメントと比べれば安全性は格段に優れますが、大豆製品の過剰摂取もまたイソフラボンの過剰摂取につながってしまうのです。

なお大豆には重量の約0.2~0.4%のイソフラボンが含まれているといわれ、イソフラボンの代表的なものにはダイゼイン、ゲニステイン、グリシテインなどがあります。

従って毎日大豆を乾燥重量として10g摂取することでイソフラボンを20~40mg補えることになり、サプリメントによる許容上限摂取量が30mg以内であることを考えればこれで十分と思われます。

大豆イソフラボンはサプリメントで摂取しない

大豆イソフラボンのサプリメントは気軽に補えることが利点ですが、それと同時にイソフラボンの過剰摂取へと容易に結びついてしまいます。「「大豆イソフラボン」の過剰摂取は問題

大豆イソフラボンを補うことは更年期障害の不快な症状を改善するには効果的な対策ともいえるのですが、サプリメントによる過剰摂取は深刻な健康障害の原因ともなり兼ねません。

一般的に大豆イソフラボンを食品から適度に補うことは、更年期障害の改善とともに骨粗しょう症や乳がんの予防を期待できるといわれています。ただしサプリメントによる大豆イソフラボンの過剰摂取が問題になっているのは、乳がんの発症と再発のリスクを高める可能性が指摘されているからです。

人における大豆イソフラボンの有効性と安全性についての議論は確立されていないとされていますので、安全性が確認されている食品としての大豆から適度に摂取することが最も安全といえます。