ヤーコンの食物繊維は水溶性が80%

ポリフェノールとヤーコンのオリゴ糖

ヤーコンに含まれる食物繊維の内容として水溶性の食物繊維が80%、不溶性の食物繊維が20%あるといわれています。

水溶性の食物繊維は果実や海藻類に多く含まれていて、糖の代謝やコレステロールを調整するといわれています。

不溶性食物繊維は野菜やきのこ類に多く含まれていて、腸の働きを活発にして有害物質を便とともに排出するといわれています。

これら水溶性と不溶性を含めた食物繊維と、オリゴ糖を合わせ持つ働きは鬼に金棒です。食物繊維が持つ毒素を排出する作用と、オリゴ糖が持つ整腸作用の両面から健康に作用するのです。

水溶性食物繊維と不溶性の違い

水溶性の食物繊維と不溶性の食物繊維の違いは保水力です。食物繊維が便秘解消に働く作用は、その保水力が大きな原因です。

水溶性と不溶性のどちらも水分を抱え込むという点では共通していますが、水溶性は不溶性に比べてより多くの水分を抱え込みます。

不溶性の食物繊維がスポンジのように水分を吸収するのに対して、水溶性の食物繊維はどろどろのゼリー状になって(寒天で作るゼリーのように)数十倍にも膨れて水分を吸収します。

これらの違いがそのまま食物繊維の便秘解消効果の違いにつながります。

野菜などに含まれる不溶性の食物繊維よりも、りんごに含まれるペクチンという水溶性の食物繊維の方が多機能ということで注目されています。

ヤーコンが含む食物繊維の80%は、ペクチンと同じ種類である水溶性の食物繊維です。

その他の水溶性の食物繊維を含むものとしては、みかんのペクチンやこんにゃくのマンナン、海藻類のアルギン酸や寒天の食物繊維があります。

ヤーコンはデトックスにも有効

ヤーコンはデトックスにも効果を発揮します。ヤーコンがあわせ持つ、水溶性食物繊維とフラクトオリゴ糖による毒素排出の作用がデトックスに有効なのです。

デトックスとは毒素を排出して、より確かな健康を取り戻すという概念です。

食品に含まれる農薬や添加物から知らず知らずに取り入れた有害物質を体外へ排出し、これらが健康に悪影響を与える可能性を排除するというものです。

不溶性の食物繊維も毒素の排出に一役買っているのですが、水溶性食物繊維はどろどろのゼリー状になることでより多くの有害物質や細菌毒素を排出します。

体内に有害物質や毒素がたまる可能性は2種類あります。

その1つが食品から取り入れたものに含まれる有害物質で、もう1つが腸内で食品の未消化物が腐敗することによる細菌毒素の発生です。

食品から取り入れた有害物質の排出は主に水溶性食物繊維が受け持ち、腸内で細菌毒素が発生する可能性を減らす役割をフラクトオリゴ糖が担うのです。

なお、デトックスは岩盤浴で大量の汗をかくことや、絶食などで達成できるものではありません。

汗をかくことで毒素が排出されるとは到底思えず、絶食は体内に有害物質や毒素を残したまま、絶食の期間だけ新たな有害物質を取り入れないことで終わってしまうからです。

体内で有害物質や毒素がたまる部分は腸であり、これらを吸収してしまうのも腸なのです。食物繊維やオリゴ糖で積極的に、腸内に滞在する有害物質や毒素を排出する必要があるのです。

腸管には免疫細胞の半数以上が集中して存在していますので、ヤーコンによるデトックスは免疫力の向上にも効果的なのです。