ヤーコンのオリゴ糖と食物繊維の働き

ポリフェノールとヤーコンのオリゴ糖

ヤーコンは多量のオリゴ糖と食物繊維を含んでいるといわれています。オリゴ糖は厚生労働省の特定保健用食品に指定されていて、便秘解消に効果があります。

オリゴ糖にはヤーコンに含まれるフラクトオリゴ糖をはじめ、キシロオリゴ糖、大豆オリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、乳化オリゴ糖、ガラクトオリゴなど、種類によって微妙に働きも異なるようです。

オリゴ糖の種類はかなり多いためどのオリゴ糖が健康によいのか迷うところですが、一番簡単な選択の目安としては難消化性のオリゴ糖を選ぶことです。

オリゴ糖の特徴は難消化性のものほど大きくなるからです。

ヤーコンに含まれる難消化性のフラクトオリゴ糖には便秘解消効果、コレステロールの減少と血圧、血糖値を降下させる作用があるのでは・・といわれています。

ヤーコンのオリゴ糖の役割

ヤーコンのオリゴ糖は整腸作用とともに、健康に対する様々な効果を引き出します。

腸内には善玉菌と悪玉菌を含めて100種類、100兆個の菌類が棲んでいるといわれています。菌類は毎日死んだり生まれたりを繰り返しています。

善玉菌は大腸を刺激して排便を促がしますが、悪玉菌はアンモニアなどの有害物質を作り出すといわれ、有害物質が多くなると大腸がんの原因になるといわれています。

ヤーコンが含むフラクトオリゴ糖は善玉菌のエサとなり、大腸内で醗酵します。その結果酢酸や乳酸を作り出して腸内を酸性にします。腸内が酸性になると酸性に強い善玉菌が増え、酸性に弱い悪玉菌が減少します。

これがヤーコンのオリゴ糖による整腸作用のしくみです。整腸作用はただ単に便秘解消に作用するだけだと考えがちですが、健康維持にとって非常に重要な役割を果たします。

免疫力を高めることでさえも、腸内環境を理想的に改善することによって効率的に行えます。免疫細胞の大半が腸に存在するため、腸を守ることが免疫細胞を守ることにつながるわけです。

もちろん唯一デトックスを引き出せる方法も、整腸によってのみです。有害物質を栄養とともに積極的に吸収する部分も、有害物質の吸収を食い止めることができる部分も腸であるからです。

ヤーコンの食物繊維の役割

ヤーコンが含む食物繊維は、摂取すると便とともに排出されます。

ヤーコンには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が含まれています。不溶性食物繊維は野菜やきのこ類に多く含まれ、腸の働きを活発にして有害物質を便とともに排出するといわれています。

水溶性食物繊維は果実や海藻類に多く含まれ、糖の代謝やコレステロール濃度の調整をするといわれています。

不溶性食物繊維の直接の作用は摂取したそのままの形で便のかさを増加させることで、水溶性食物繊維は寒天ゼリーのように多量の水分を吸収して便のかさを大幅に増加させることです。