体脂肪を減らすにはよく遊びよく寝る?

体脂肪を減らす体のリズムを得るためには、まずよく寝ることが大切です。

体脂肪は睡眠をよく取るほど蓄えられにくく、反対に睡眠不足が続くと蓄えられやすくなります。このような睡眠と体脂肪の増減に関係する体内物質に、レプチンとグレリンが挙げられます。

レプチンは体脂肪を減らす役割

体脂肪を減らす役割を演じる体内物質の1つとしては、レプチンがあります。レプチンは食欲中枢に働きかけて、食欲を減少させるように作用します。健康な人が普通に食べていて体重を一定に保つことができるのはこのレプチンの働きです。

グレリンは体脂肪を増やす役割

反対に体脂肪を増やす役割を演じる体内物質の1つが、グレリンです。グレリンはレプチンとは全く反対の作用を持ち、食欲を増進させるように働きます。

従って、体内でレプチンが多く分泌されるほど食欲は減少し、グレリンが多く分泌されるほど食欲は増進します。健康な人ではこれらのレプチンとグレリンの分泌量がバランスよく保たれています。

レプチンとグレリンの分泌量は睡眠時間が左右する

それでは、レプチンの分泌量を増やしてグレリンの分泌量を減らすことができれば、体脂肪率を効率よく減らすことができることになります。

昔から夜更かしすれば太りやすいということが知られていましたが、レプチンとグレリンのそれぞれの分泌量を決定する1つの要因は睡眠時間です。

効率よく体脂肪率を減らすにはよく寝る

体脂肪率を減らすためにはよく寝ることが大切ですが、アメリカの大学では以下のような統計結果を発表しています。

●睡眠が「7~9時間の人」と比べて「6時間程度の人」では約23%、「5時間程度の人」では約50%、「4時間以下の人」では約73%肥満になりやすい。

●睡眠が「8時間程度の人」と比べて「5時間程度の人」では体内のレプチンの量が約15%減少し、グレリンの量が約15%増加する。

子供に関していえば、「外で元気よく遊ぶ時間が多い子」は「屋内で過ごす時間が多い子」よりも睡眠時間が多くなる傾向があります。

子供の肥満予防には、外で元気よく遊ばせることが大切ではないでしょうか。

無呼吸症候群も体脂肪の増加の一因に

無呼吸症候群も体脂肪が増加する原因となります。

無呼吸症候群とは、睡眠中に全く呼吸していない状態が度々起こる症状です。この無呼吸症候群の症状としては寝苦しい、あるいは息苦しいなどを自覚し、睡眠不足の一因ともなります。

無呼吸症候群になる1つの原因は肥満であり、様々な生活習慣病との関連も指摘されていますので注意が必要です。