血圧を下げるギャバ

ギャバは血圧を下げることや精神を安定させることで知られるアミノ酸の一種です。ギャバの正式名称はγ-アミノ酪酸といい、哺乳類の脳に多く含まれています。

最近ではギャバの健康作用からこれを多く含んだお米の開発などもされていて、発芽玄米の食味が苦手な方にはギャバを多く含んだお米などが最適かもしれません。

もちろんギャバは穀物や豆などを発芽させることで天然成分として得ることができるのですが、もっと簡単に摂取するのであれば緑茶を飲むのがよいかもしれません。

緑茶に含まれるギャバの含有量は決して多いとはいえませんが、緑茶の健康効果はギャバのみに依存するものではないのです。

ギャバによる精神安定のしくみ

ギャバには精神を安定させる作用があります。ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニンなどは不安や恐怖を感じた時に分泌され、神経細胞の興奮を高めます。

一方ギャバはこの興奮を抑えるように働くので、心をより安定させるのです。

脳や脊椎など中枢神経系にはギャバが多く存在していて、神経細胞の興奮を抑える抑制性の神経伝達物質の役割を持っています。そのため精神を安定させる薬の多くには、ギャバの働きを強める成分が使われているといいます。

ギャバの精神安定の作用は、更年期障害や自律神経障害における精神的な症状を緩和させるともいわれています。

ギャバは発芽で増加

ギャバは発芽させることで、その含有量が増加します。発芽玄米は通常の玄米に比べてギャバの含有量が約3倍になります。玄米は発芽させることで炊きやすく、食べやすくなります。「玄米ダイエットは発芽で食べやすく

そばの実も発芽させることで、ギャバの含有量が優位に増加するようです。そばの原穀を30℃の水につけて6時間ほど経過するとギャバの含有量は5倍以上に、24時間後には10倍以上に増加するようです。

玄米やそばの原穀を発芽させる過程でギャバの増加が見られた例からも、いろいろな原穀を調理前に発芽させることで、ギャバの含有量を増やすのもよいかもしれません。ただし頻繁に水を交換しなければ腐敗するので少し難しくはありますが・・

ギャバは玄米やそばを発芽させたものの他に、丸ごと食べる小魚や発酵食品に多く含まれています。

また、お茶の茶葉100gにはギャバが30mg程度含まれているといわれています。お茶にはカテキンが含まれるなど健康維持に優れた作用があるのですが、お茶を飲むことで心が落ち着くのは茶葉に含まれるギャバのせいかもしれません。