ダイエットの食欲管理を有利に

ダイエットを有利に行うためには、食欲をいかに管理するかが大きな課題です。食欲をコントロールできれば、ダイエットは半分成功したといっても過言ではないでしょう。

ダイエットには必ず食事制限が付きものなのですが、どれだけ我慢しても食べたくなる衝動は抑え切れません。

でも無理に食欲を抑え付けることもまた問題で、食べたいことを我慢すれば精神的には大きな苦痛が伴ってしまいます。

そしてこのような精神的な苦痛にリバウンドが度重なり、過食症や拒食症が引き起こされる結果となるのです。

食事ゆっくりがダイエットに必須

ダイエットには食事をゆっくりと行うことが必須です。20分を目安として食事に時間をかけることで、食欲を有意に抑えることが可能です。

一般的に食事を開始してから20分程度で、脳の視床下部にある満腹中枢が働き、食欲が減少します。

従って、食事はゆっくりと噛んで食べることが重要です。

ではなぜ食事をゆっくりと行うことで、食欲が減少するのでしょうか。

血糖値がダイエットに関係する

血糖値はダイエットに深く関係する要素です。

食事に時間をかけることで食欲が抑えられる理由の1つは、血糖値の上昇と満腹感が比例するためです。

食事をなぜ20分以上かけて行う必要があるのかは、食事開始後から20分程度たたないと血糖値が満腹感を感じるほどに上昇しないためです。

なお、満腹感を感じるのに必要な血糖値は炭水化物を食べないとあまり上昇しませんので、脂っこい料理では食欲の抑制には不利です。

ご飯などの炭水化物主体の食事内容では、血糖値が明らかに上昇して満腹感を感じ、更にその満腹感は食後長時間にわたって持続します。

その反対に脂肪分主体の食事内容では、食後からあまり時間を置かずに食欲が上昇するようです。例えばご飯を全く食べないで肉ばかりを食べた時のことを想像すれば、わかりやすいかと思います。

この場合は脳に唯一必要な栄養素であるブドウ糖(炭水化物が消化されたもの)が供給されないことがその原因です。

亜鉛の欠乏でもダイエットが不利に

亜鉛もダイエットに関連する栄養素の1つで、食欲を抑えるしくみに関係しています。

最近の研究では亜鉛の欠乏が、レプチンの減少につながる可能性があると考えられ始めました。レプチンとは、食欲をコントロールする体内物質のことです。

満腹感を感じるしくみには、ヒスタミンとともにレプチンが深く関わっています。

食事を行うことで満腹感が生じるのは、ヒスタミンとレプチンが満腹中枢に作用するからです。

亜鉛の十分な摂取はレプチンを増加させる効果があるようですので、亜鉛を含む食品に気を配ることも食欲の管理に有効なのです。

ただし上記のように、食欲の抑制に作用するのはレプチンとともにヒスタミンも関係していますので、ヒスタミンの働きが悪い場合にはいくらレプチンが作用しても食欲の抑制には不十分なのです。